日本のお風呂をもっと楽しもう『湯の国』
お風呂をもっと快適に、お風呂をもっと楽しむために
湯煙コラム

Vol. 89 小倉隆史

「お風呂の年中行事」で季節を楽しむ

小倉隆史(おぐら たかふみ)

1973年、三重県生まれ。
四日市中央工高3年時、全国高校選手権で帝京高と両校優勝を果たし、'92年に名古屋グランパス入り。’93年にオランダ2部エクセルシオールへレンタル移籍し、チーム得点王に。2006年2月に引退宣言。J1リーグ166試合34得点、国際Aマッチ5試合1得点。

JFAアンバサダーを務めると ともに、サッカー解説者として活躍中。(財)日本サッカー協会公認S級コーチライセンス保有。
 
僕の実家では「ゆず湯」「しょうぶ湯」など、季節のお風呂が欠かせませんでした。それだけでなく、子どもの日が近くなると五月人形を飾ったり、仲秋には月見だんごとすすきを置いたりと、必ず季節を感じられる年中行事を行っていました。
今思えば、父の仕事と関係があったのでしょう。父は伊勢型紙の伝統工芸士だったんです。伊勢型紙とは、小紋や友禅など着物の文様を染めるための型紙で、精緻な手仕事です。家族が和の文化の中で生きていたから、こうした日本古来の行事を大事にしていたのかも知れません。いまでもその習慣は続いていて、季節ごとにお風呂を楽しんでいます。
ただ当時はそんなことは何も考えず、お風呂は汗をかいた身体をさっぱりするだけの場でした(笑)。
でもやはり毎日湯船に浸かる生活をしていたので、オランダのエクセルシオール時代は、日本式の浴槽が恋しかったです。オランダは、海外ではよくあるシャワールームにトイレがついたタイプのバスルームですし、当然ながらクラブハウスでも、肩まで浸かれる浴槽はありません。向こうに行って初めて日本のお風呂の良さを知った気がします。練習や試合で疲れたときは、やはりあたたかいお湯に肩まで入って、手足を伸ばしたいですからね。
その点、日本のクラブハウスはお風呂が充実しています。
今でも記憶に残っているのは、名古屋グランパスや東京ヴェルディなどのクラブハウスです。浴槽がジャグジーになっていて、とても気持ちよかったんですよ。練習の後はいつも「ぬるめのお湯にゆっくり」が定番でした。風呂のなかでチームメイトと他愛のない会話を交わしたり、ときには試合についてまじめに語り合ったりしていましたね。水圧の助けを借りて、浴槽のなかで運動後のストレッチもしていました。

もうひとつ、水とお湯に交互に入る「交代浴」をよくやっていました。交代浴は身体の新陳代謝を促すので疲れも取れるし、何より血行が良くなって湯冷めしないんです。お湯と水風呂をワンセットにして、途中で水分を補給しながらだいたい3〜5セットは入っていました。
現役時代は、練習だけでなく日常のすべてでコンディション管理を考えて、サッカーのためになることは何でもやっていましたね。
今でも現役時代の名残で、外食をしても野菜を多めに摂るようにするなど、健康には心がけています。ですが運動量も心構えも当時とは比べ物になりません。ですから引退後は、どうしても太ってきてしまいました。

そこで昨年、3ヶ月かけて10kg絞ったんです。
毎食何カロリーというような細かい計算はせずに、1週間単位でカロリーや必要な栄養素を摂るダイエット方法。ですからときにはお酒も飲むし、外食もOK。
でも食事と食事の間にちゃんと空腹時間を作るのが基本なんです。間食はやめなければならないし、始めて4日目までは野菜ジュースだけ。最初はけっこうきつく感じるのですが、徐々にシンプルな味覚に慣れてきて、5日目に玄米おにぎりを食べたときは、味付けの塩をすごく感じました。
ダイエットが終わっても、口に入れるものを選ぶ習慣が身につきました。
いまでも体重をキープしていますよ。体が喜ぶものを適量食べ、子供向けサッカー教室の指導や趣味として入っているチームの試合で運動をする。それをきちんと続けていれば、今後も太ることはなさそうです。
我ながらよい生活サイクルになってきたなあと実感しています。

話/小倉隆史(おぐら たかふみ)


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