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湯煙コラム

Vol. 114 やつい いちろう

「サウナは特訓」で「水風呂は甲子園」!?

やつい いちろう(やつい いちろう)

1974年東京都生まれ。1997年今立進とエレキコミック結成。2005年「COUNT DOWN JAPAN」DJブースにてフェスデビュー。2009年DJやつい いちろうとしてミックスCD「DJやついいちろう(1)」をリリース。2012年からは、エンターテイメントフェスティバル「YATSUI FESTIVAL」を毎年開催している。
NHK Eテレ「シャキーン!」、TBSラジオ「JUNKサタデー エレ片のコント太郎」、NHKラジオ「すっぴん!」、NHK FM「音楽ガハハ」、レッツエンジョイ東京サイト「やついいちろうの温泉銭湯ナビ」などレギュラー多数。


エレキコミック公式サイト http://www.elecomi.com/
 
僕が小学校まで住んでいた千駄木の家には風呂がなくて、小さい頃は洗濯機にお湯をはって風呂がわりに入っていました。この話をすると「まわすの?」とか「信じられない」って皆さん驚くのですが、相方だけが「うちもそうだった」と言って、だからコンビを組んだのかと思ったくらいです。もちろん、まわしませんよ!

洗濯機に入れないくらい体が大きくなると、ときどき近所の家のお風呂を借りに行くようになりました。両親も若くて、毎日銭湯に通わせるお金の余裕がなかったんでしょうね。僕だけが借りていたので、一人で行くんです。その家族が風呂から出てくるのを、テレビを観ながら待っていたのですが、同い年くらいの子どももいたから、すごい屈辱感ですよ(笑。切ない気持ちで当時流行っていたアニメ番組を眺めていたのを覚えています。
僕の大の銭湯好きは、この経験で風呂に対する執着心が生まれたのではないかと。好きな時に風呂に入りたい、銭湯にも行きたいという思いを大人になって満たしているのかもしれません。
関東近郊の銭湯を紹介するという連載を持っていることもあって、銭湯には100件以上行っています。東京の銭湯って、すごく天然温泉が多い。わざわざ遠くに行かなくても、別府レベルの数の温泉が出ている。東京は温泉街だと言ってもいいくらいです。かつては‘天然温泉原理主義’で、天然温泉じゃないと意味がないと思っていましたが、今は銭湯での一番の目的はサウナなので、最新の温泉にも行くようになりました。

サウナに入るようになったのは、7年くらい前。最初は「サウナって熱いし、水風呂は冷たいしで、何の意味があるんだ」と思っていたんです。ただ、ある時水風呂に入ったら、自分の体が水と一体化して溶けるような感覚を体験したんです。この気持ちよさはすごい!と。そこからサウナの入り方を模索して、独自の方法に達しました。
僕も最初はそうだったんでよく分かるのですが、水風呂が苦手な人って、冷たいのが怖いからゆっくり浸かろうとしたり、水をかけてから入ろうとしたりするでしょう。でもそうすると余計に冷たいのに耐えられなくて、結局最後まで水風呂に入れない。

僕は体を洗ったら水風呂に直行します。えいやっと水風呂に飛び込み、そしてすぐに出る。出たら、またもう一回バサッと入る。すると2回目に入った時には体が慣れているから、思っていた以上に冷たくないんですよ。そこで初めてサウナに入ります。体が冷えているからサウナも熱くなくて、気持ちいいんです。

この入り方を習得してから、サウナが楽しめるようになりました。水風呂は甲子園、サウナは特訓だと考えればいいんですよ。甲子園に出るという目標がないと、ただ辛い練習には耐えられないでしょう。いちど水風呂という名の甲子園で試合する気持ちよさを体感したら、もっとサウナをがんばろうと思えますから。ぜひ試してみてください!
お笑いが本業でありながら、音楽もやっていますが、自分にとってはどれも同じなんです。DJやっている時も、どんなふうにしたらみんなが笑ってくれるのかなと考えている。フェスも来てくれた人を楽しませたい、そういう点では全部一緒です。

農家の人に対する憧れが強いんですよ。食べていくために必要な米や野菜を生産できる人が一番すごいんだっていう思いがあって。じゃあ自分にとっての米って何だろうと考えたら、コントや音楽だった。自分でつくれるものを自分で売って、自分のやれることで生きていくだけ。だから「こういう仕事がきたらいいな」と考えたことはないんです。お笑いも、音楽も、銭湯通いも、こんな風にずっと続けていけたらいいと思っています。

話/やつい いちろう

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