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入浴剤を知るー入浴剤の種類とその効果ー

入浴剤を知るー入浴剤の種類とその効果ーお風呂の季節がやってくる!

投票結果 夏も終わりに近づき、虫の音と共に少しずつ少しずつ、お風呂の季節がやってきます。
今月の特集は、来るべきお風呂シーズンに向けて、その入浴効果をよりいっそう高めてくれる「入浴剤」のお話です。
いまやコンビニエンスストアにも専用コーナーを持つ入浴剤。その種類もその効果も、多種多様になっています。
そこで、最近の入浴剤の傾向を大別し、わかりやすくマッピング。さらには、タイプ別にその効果を調査したおもしろい研究結果をご紹介したいと思います。

データ提供、取材協力:(株)エフシージー総合研究所FCG新LABO, P4 - P5 Vol.002(2008)

入浴剤種類別マップ まずはそれぞれの特徴を知ろう

■冷え性の人に<ファミリー向け発汗タイプ入浴剤>
このタイプはさらに3種類に大別できます。
・ひとつめは【無機塩類系入浴剤】
「バスクリン」に代表されるこの種類は、さら湯に比べて肌当たりがやわらかくなること、保温効果が高く湯冷め防止効果があることが特徴。
・ふたつめは【温泉系入浴剤】
これもほとんど無機塩類タイプと同じ。人体への影響が強い成分は除かれており、配合される成分の濃度も皮膚に対する安全性から低く抑えられている。
・みっつめは【炭酸ガス系入浴剤】
炭酸ガスによる血管拡張作用で、保温効果が高い。血流量が増えるので全身の新陳代謝が促進される。抗炎症作用や降圧作用もあるという。

■乾燥肌の人に<ファミリー向けスキンケア入浴剤>
ここ数年躍進しているタイプ。これまでの「保温」ではなく、「保湿」を目的としている。保湿成分が入浴中に皮膚に吸着するので、手軽に全身のスキンケアができるのが特徴。人気の高さの裏には、特に乾燥の時期になると肌がかさつく、乾燥肌や敏感肌の人が多くいることがうかがえる。

■よりいっそう「美」を追求したい人に<パーソナル向けスキンケア入浴剤>
このタイプはさらに2種類に大別できます。
・ひとつめは【美肌系入浴剤】
最近人気の高い、美肌効果を目的とした入浴剤。保湿のほかに、肌の引き締めやハリ感のアップなど、美肌効果が期待できるとうたっている。
・ふたつめは【酵素系入浴剤】
プロテアーゼやパパインなどのタンパク質分解酵素が配合されていて、老化した角質を分解するという洗浄効果の高い入浴剤。毛穴の汚れ、老廃物を除去しやすくなるため、肌を清潔になめらかにする。

■よりいっそう「汗」を流したい人に<パーソナル向け発汗タイプ入浴剤>
デトックスをキーワードに、血行の促進、発汗作用を目的とした入浴剤。トウガラシエキス、ショウガ根エキス、ヨモギエキスなどを配合し、発汗効果を高めたものが多い。

入浴剤の保温効果ってどれくらいあるの? サーモグラフィで見る保温効果

このサーモグラフィを見ると、保温効果のほどが一目でわかります。
20代冷え性の女性に、「バブ濃厚炭酸湯」を入れたお湯で足湯をしてもらい(条件:足浴40℃10分・室温22℃湿度50%RH)、時間の経過とともに皮膚表面温度を測定した実験結果です。温まった血液が徐々に全身に行き渡り、直接お湯に浸かっていない手の指先まで温かくなっていくのがわかります。その効果は浴後30分経っても続き、湯冷めしにくいことが表されています。

タイプ別の保温効果の違いは?

今度は5つのグラフを見比べてみましょう。さら湯の場合と、発汗系、炭酸ガス系、温泉系、スキンケア系入浴剤、それぞれを入れた場合の皮膚表面温度の変化の違いを見ることができます。保温効果の高い順位は以下の通り。

炭酸ガス系入浴剤
≧温泉系入浴剤
>スキンケア系入浴剤
≧発汗系入浴剤
>さら湯

保温効果ならびに湯冷めしないことを期待するならば、【無機塩類系入浴剤】の入浴剤、中でも特に炭酸ガス系の入浴剤が適していることがわかります。※足浴時の皮膚表面温度を経時的に計測。モニターは50代女性、測定部分は脚下腿部

さら湯の場合 きき湯の場合 日本の温泉シリーズ登別の場合 エモリカの場合 汗蒸風呂の場合 スキンケア入浴剤の保湿効果ってどれくらいあるの? マイクロスコープで見る保湿効果

スキンケア系入浴剤「ソフレ」を入れて足浴をした前後の肌表面を、マイクロスコープで観察した写真です。(条件:足浴40℃10分・室温22℃湿度50%RH)かさつきが目立つ下腿部でも、浴後には潤っているのがわかります。

また、肌角質水分量を計測する実験でも、さら湯の場合は15分後には過乾燥し、入浴前より肌水分量が減ってしまったのに対して、「ソフレ」を入れた場合は30分経っても肌水分量は多い状態。スキンケア系入浴剤の保湿効果の高さがわかります。

エフシージー総合研究所さんにうかがいました

今回ご紹介した入浴剤の調査&実験を行われた、「エフシージー総合研究所・美容科学研究室」の塩原みゆきさんと河野弘美さんにお話をうかがいました。

湯の国:今回調査をされて、最近の入浴剤をどうごらんになりましたか?
塩原さん:これまでの「保温」という目的から、「美」に重きをおいた商品が増えてきたと感じました。顔をお手入れするように、ボディにも気を使う人が増えたのではないかと思います。これまでリビングで行われていた美容が、バスルームでも行われるようになってきたんじゃないでしょうか。バスタイム自体、ただ温まる、ただ清潔になるというだけでなく、美を促すための時間であり場所であるという認識が浸透してきたのだと思います。

湯の国:保温効果のデータを見比べると、「発汗タイプ入浴剤」が他のタイプほどの保温効果がないことが意外でした。
河野さん:発汗タイプの入浴剤は汗とともに熱も放出されるので、発汗とともに皮膚の表面温度が下がるのだと思われます。他のタイプの入浴剤は、無機塩類や保湿成分が皮膚表面に吸着して熱の放出を抑えてくれるので、保温効果が高くなります。

湯の国:発汗という点では、最近バスソルトの存在も目立ちます。
河野さん:最近、バスソルトに関しても調査と実験を行いました。バスソルトは無機塩類系入浴剤と比べると温浴効果は低かったです。これは、無機塩類系入浴剤に配合されている保温効果の高い硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを含まないためだと思われます。
さらに、バスソルトは足浴10分経過後から皮膚表面温度がさら湯より低くなりました。発汗作用によって、汗とともに熱を放出して皮膚表面温度が下がったようです。

塩原さん:今回、バスソルトに関しては溶解度も調べてみたのですが、全般に溶けにくいものが多い点も気になりました。。バスソルトをお使いになるなら、時間をかけてゆっくり入浴する半身浴がよいと思います。

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